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2017-03-13

先進のテクノロジーを活用して革新的なビジネス情報を提供──株式会社ユーザベース 代表取締役共同経営責任者 新野 良介

株式会社ユーザベース
証券コード 3966/東証マザーズ

代表取締役共同経営責任者
新野 良介 Ryosuke Niino

BtoB向けの「SPEEDA」とBtoC向けの「NewsPicks」という二つのプラットフォームを通じてビジネス情報を提供し高成長を遂げているユーザベース。上場をひとつのターニングポイントとして世界進出を図る。その戦略はライバルとの衝突ではなく共生。従来の尺度では測れないユーザベースの「経営」を新野良介社長に聞いた。

取材・文/山本信幸 写真撮影/和田佳久

ビジネス情報に特化した「グーグル」を作る


――会社のミッションとして「経済情報で、世界をかえる」を掲げています。具体的に御社は何をしようとしているのですか。

新野 端的に言うと「ビジネス情報界にグーグルのようなインフラを作りたい」のです。インターネットの世界にグーグルが出現したことで、ユーザーはネット上の情報を収集しやすくなりました。ところがビジネスパーソンが経済情報を収集しようとすると、とたんに苦労します。原因はグーグルがビジネス情報の検索に特化していないためです。グーグルは百貨店であり、専門店ではないためです。私たちの仕事は、ビジネス情報に特化し、人とテクノロジーの力で情報を整理・分析・創出をすることで、ビジネスパーソンの生産性を高め、創造性を解放できる環境を整えることです。

――どのようなサービスを提供しているのでしょう。

新野 企業様向けに「SPEEDA(スピーダ)」という企業・業界分析のためのオンライン情報プラットフォームと、個人が使う「NewsPicks(ニューズピックス)」というSNS機能を兼ね備えた、経済ニュースプラットフォームを提供しています。

 どちらも日本のプレイヤーの中ではナンバーワンの存在となりました。これらのナンバーワン・プラットフォームを使って、今後は二つの方向を考えています。日本から生まれて世界へ出て行くことと、BtoBとBtoCのプラットフォームを組み合わせてより進化した新しいサービスを提供することです。

――「SPEEDA」と「NewsPicks」の強みはどこにあるのでしょうか。

新野 「SPEEDA」は世界約180ヵ国380万社を格納する企業情報、産業情報、M&A情報の日本最大級の経済情報データベースをワンストップで見られる点、一方、「NewsPicks」はモバイルに特化した経済情報プラットフォームであり、SNS機能を持った日本で最大のビジネスソーシャルになっている点が強みです。また、「NewsPicks」では自前の記者を抱えており、オリジナルの経済記事も配信しています。

「SPEEDA」「NewsPicks」もプラットフォームである以上、パートナー会社が持っていない情報があれば自前で作りますが、パートナー会社に貢献し「共生」していくことが重要です。

 また、今後は「SPEEDA」の日本最大級の企業・産業情報、「NewsPicks」の経済ニュース、ビジネスパーソンの情報(ビジネスソーシャル)を組み合わせて、新サービスを組成していきます。

 たとえば、「NewsPicks」を法人向けにも販売して欲しいという声が多いため、今年からは販売していく予定です。「SPEEDA」と「NewsPicks」を法人アカウントで連携することで、お客様は会社の中でも外でも、PCでもモバイルでも、シームレスに当社が提供しているすべての情報を見ることができます。

テクノロジーの進化が寡占に風穴を開けた


――ビジネス情報の分野は、世界的なプレイヤーが席巻しています。そこへなぜ御社が進出できたのでしょうか。

新野 背景にはテクノロジーの進化があります。インターネットが普及し、アプリケーションは必要な機能を必要な分だけ利用する「SaaS(サース)」型が増え、情報のやり取りは匿名からSNSへ移りました。端末もパソコンからスマートフォンへと移り変わっています。このようにテクノロジーの進化、競争環境の変化により、私たちのような新しい企業が参入する余地が生まれたのです。

――しかしその状況は、御社に続く参入者にも恩恵を与えますね。

新野 テクノロジーの進化を私たちがキャッチアップできなければ、新たな参入者にとってはチャンスとなりますが、当社はテクノロジーの会社であり、そこには圧倒的な自信を持っています。

 また大きな参入障壁が二つあります。ひとつは収益を確保しながら膨大にあるグローバルな情報を取りに行くことの難しさです。もうひとつの参入障壁は「NewsPicks」にあるSNS機能です。SNSは最初に始めたサービスが有利であるという構造のため、長い間ご利用いただける点で優位に立てるのです。

“仕込みの期間”を終え、高収益体質に変わる


――投資家目線では「Gunosy(グノシー)」や「SmartNews(スマートニュース)」と同じカテゴリーのサービスに思えるのですが。

新野 私たちの中では立ち位置が全く違っています。「NewsPicks」は経済情報に特化しており、新聞に例えれば経済紙と一般紙の違いがあります。オリジナルコンテンツを作り、それに対してお金を払ってもらう定期購読モデルも導入しています。キュレーション(インターネット上の情報を収集しまとめる作業)で終わるのではなく、コンテンツを作り有料で購読してもらうというマネタイズモデルを持って、SNSも提供しています。

――営業利益が2016年12月期に黒字転換しました。

新野 この事業は当初のイニシャル投資が高いため、損益分岐点を超えるまでの〝仕込みの期間〟が相当長くなります。しかし、そこを超えればストック型のビジネスのため高収益体質に様変わりします。前期にそのステージに辿り着いたと考えています。

――株主還元について教えてください。

新野 今は配当で還元するよりも、会社の成長を時価総額に反映させることで、投資家の皆さまにはキャピタルゲインを通じて還元していく段階と考えています。そして「営業利益率は30%水準」に到達した時点で、配当などインカムゲインを選択肢として検討する予定です。
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