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2018-01-16

ヒューマンスキル教育を整備し、第4次産業革命の中で急成長――株式会社エスユーエス 代表取締役社長 齋藤 公男

株式会社エスユーエス
証券コード 6554/東証マザーズ

代表取締役社長 齋藤 公男
Kimio Saito

AI(人工知能)やIoT、VR(仮想現実)、ビッグデータなどを活用した自律的な最適化。いわゆる第4次産業革命に向け、エンジニアの需要が急増している。この成長市場に注目し、技術系人材派遣会社が乱立していく中で、産学連携で教育環境を整備し、ヒューマンスキルを含めた教育でお客様の信頼を得て成長してきたのが、エスユーエスだ。

取材・文/大坪 和博 写真撮影/和田 佳久

元エンジニアが作ったエンジニア派遣会社

──改めて御社のビジネスの概要についてご説明をお願いします。

齋藤 私は最初、半導体装置メーカーで開発設計を担当するエンジニアでした。独立志向が強かった私は、30歳になるまでには起業したいと考え、他業種も含めて転職をしました。その中には明確な評価が得られる会社として、エンジニアの人材派遣業を事業とする会社にも飛び込み、若くして事業責任者としての経験を積みました。その後、念願の独立を果たし、エンジニア派遣を主な事業とした、有限会社ジャパンスタッフリーシング(現当社)を設立するに至りました。

 創業当時は教育を行わないまま派遣しているエンジニア派遣会社もありましたが、エンジニアであった私はそのような派遣会社ではなく、技術者の人材育成を行うことができる会社を作りたいという強い思いがありました。未経験者を採用して、とことん教育した上で仕事を見つけて派遣する。もちろん教育している間も給料を払います。周囲からは「それじゃ儲からないぞ」と言われましたね。しかし、今ではエンジニア派遣会社の大半がこのようなシステムを採用しています。当社は設立当初から愚直に教育と人材育成に注力してきました。これは、私がエンジニアであったためのこだわりでもありました。そしてそれが創業当初からの、差別化要因でもあったのです。

 2001年4月にはテクニカルスキル育成とマネジメントを行うため、Webを用いた独自システム「SUS(Skill Up System)」を開発して運用を開始、新規性を認めていただき、各種表彰も受賞しました。そして2003年9月にはヒューマンスキルを可視化・体系化し育成を行うためのツールとして産学連携にて「HQ Profile®」を開発しました。顧客企業が求めるヒューマンスキルとエンジニアのスキルを可視化し、教育研修でスキルアップを行うことで、多くの顧客企業から、当社エンジニアに対するヒューマンスキル向上の取り組みに高い評価をいただきました。

 バブル崩壊以来、人件費の圧縮、変動費化のために、各企業が人材派遣の導入を進めてきた背景があります。しかし最近では、AI(人工知能)やIoT、VR(仮想現実)、ビッグデータなどを活用して自律的な最適化を図る第4次産業革命が進行しています。こうした中でエンジニア需要も急増し、少子化による人手不足の深刻化から、一人当たりの派遣単価も上昇しており、当社も含めたエンジニア派遣業に対する追風の環境は今後、当面は続いていくと考えています。

キャリアパスの環境を提供する「社会人学校」モデル

――御社の強みはどこですか?

齋藤 当社はエンジニアを派遣する技術者派遣事業とシステムコンサルティングサービスを行うコンサルティング事業を展開しています。当社を含め人材派遣会社各社では、新卒を中心とした採用に力を入れています。当社で新卒や中途採用者に高く評価されているのが、キャリアパスの環境を提供する「社会人学校」です。キャリアパスプランに基づく仕事を提供し、1年後、2年後、3年後の明確な処遇を提示します。テクニカルスキルの育成と「HQ Profile®」を通じたヒューマンスキルの育成との両輪で、一人ひとりに適したカスタマイズ教育・サポートを実施しています。さらに「社会人学校」では、AI(人工知能)による新規事業開発を行うLab事業(研究開発)や事業創出、プロエンジニアなど、多彩なキャリアパスを用意し、将来的には起業やフリーエージェントへの道も拓かれています。このように教育に注力していることで、安心して新卒学生が多数応募し、キャリアパスプランに基づく継続的な教育を通じて、市場価値の高いエンジニアを顧客企業に提供する好循環が実現しています。

上場で得た資金で、経営基盤を強化し100億円企業を目指したい

――今後の利益成長についてのビジョンをお聞かせください。

齋藤 今後2、3年は、4千億から5千億円といわれているエンジニア派遣の市場は安定して拡大すると見ています。

「社会人学校」による順調な新卒採用と「HQ Profile®」によるヒューマンスキルの育成が顧客企業から評価され、当社も順調に売上拡大ができると考えています。今回上場で得た資金では、来るべき売上高100億円となった時に耐えうる本社機能の充実、基幹システム等のIT投資、新規拠点開設等に活用します。そして、新規事業として採用マッチングAIの販売を今年度より展開し、新たな事業の柱を構築します。3年後に500社導入を目指し、収益性の高い事業に育てていきます。さらに、様々なリスクや事業環境を勘案した上で精度の高い中期経営計画の策定を進めていきます。2018年9月期の決算発表時には、この中期経営計画を皆さんに発表したいと考えています。

――株主還元についてはどのようにお考えですか?

齋藤 当社は株主の皆様に対する利益還元を最重要の経営課題と考えております。今後の配当政策の基本方針は、株主の皆様と長期的な信頼関係を構築するため、当面は将来の事業展開と経営基盤強化を優先した内部留保の充実を基本とし、その後収益力強化や経営基盤の整備を実施しつつ、内部留保の状況及び事業環境を勘案した上で、株主の皆様に対して継続的な利益還元を実施してまいります。したがって、2018年9月期については一旦、株主の皆様への利益還元である配当は見送り、その後は、100億円企業を目指した中期経営計画に則り、しっかりとした体制の下で株主の皆様への利益還元として配当を実施してまいりますので、ご期待ください。
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