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2018-04-25

世界における日本食市場発展を支える明治45年創業・食のグローバル企業――西本Wismettacホールディングス株式会社 代表取締役会長CEO 洲崎 良朗、代表取締役社長COO 金井 孝行

西本Wismettacホールディングス株式会社
証券コード 9260/東証1部

代表取締役会長CEO 洲崎 良朗(右)
Yoshiro Susaki

代表取締役社長COO 金井 孝行(左)
Takayuki Kanai

世界の食を日本へ、日本の食を世界へ。北米で広く親しまれる日本食PBの販売や世界各地の食材・食品の輸入卸販売といった事業を展開する明治45年創業の食のグローバル企業が次なる100年企業への進化を目指して上場しました。

取材・文/大坪 和博 写真撮影/和田 佳久

創業理念の実現に邁進し2トップ体制で着実な成長を目指す

── 御社の事業内容について教えてください。

洲崎 当社グループは1912年(明治45年)に神戸の貿易商社として創業しました。100年企業への道筋を模索していた2010年、管理部門の強化を目的として金井を招聘し、パブリックカンパニーへの脱皮を図るために、オーナー家出身の私が計画の立案や営業全体を統括するCEO、金井が管理全般を統括するCOOとして2名代表制で株式上場の準備を進め、東証1部へ株式上場しました。

金井 当社の創業理念は「世界の食を日本へ、日本の食を世界へ」です。創業当時、世界各地を担ぎ商売で訪問していた創業者は、日本人移民の方から「日本食を持ってきてくれないか」と声をかけられたそうです。当時は日本食レストランなどなく、食材を販売する日本人経営の小さなお店がありましたので、そこに日本食を卸す事業を開始し、1921年に海外向け食品のPB「Shirakiku」を商標登録しました。現在では日本をはじめとしたアジアの食品・食材を、北米中心に海外のレストランや食品スーパーなどに販売するアジア食グローバル事業へと成長しました。

洲崎 一方、創業当時から手掛けていた輸入事業は、1968年に柑橘類でおなじみのサンキスト・グロワーズ社の日本における販売総代理店となったことで本格的に拡大しました。世界各地から青果物・水産物を国内の卸売市場や外食産業等へ輸入卸販売する「農水産商社事業」へと成長し、特に輸入柑橘類ではトップクラスの市場シェアを誇っています。

最適なコストと商品開発を実現しリスクに対応する「自社一貫商・物流」

── 御社の強みをお聞かせください。

洲崎 当社グループの強みの源泉は、商品の企画・開発、仕入から、現地生産、輸入通関、在庫管理、分荷・配送、販売に至るまでの食のグローバル流通網に係るオペレーションを、当社グループが世界各国において一貫して手掛ける「自社一貫商・物流」です。お客様に対するスピーディーできめ細やかなサービスを提供する自社物流機能を有し、常にベストな状態で商品を供給できる体制を整備しています。さらに営業スタッフが顧客を訪問し、対面営業による足腰の強い営業活動を行っています。営業マンのほとんどは外国人で、日本人は2割くらいとなっております。

 こうした体制に加え、法令に準拠することは勿論のこと、一部ではそれを超えた自社基準でのフードセーフティ体制を構築し健康危害を防止するとともに、食品企業としての高いモラルを確保するコンプライアンスを推進しています。

北米モデルのグローバル展開や新規事業への取り組みで着実な成長を目指す

── 日本食ブームや政府施策はビジネスの追い風になっていますか?

洲崎 北米では、日本食の日常化が進み成長は加速すると予測されています。また、北米を中心に日本食レストランが世界各地で大幅に拡大を続けていることが農林水産省から発表されています。このようにアジア食グローバル事業は、マーケットの拡大基調を示す多面的なデータがあることで、順調に成長できると考えています。

 さらに、「明日の日本を支える観光ビジョン」において2030年に訪日外国人6,000万人という目標が掲げられ、日本文化を世界に紹介する「ジャパン・ハウス」の設置が進むなど、世界各地で日本食・日本文化がますます広がる兆しを見せています。これらが当社グループの追い風になることは間違いありません。

 農水産商社事業も、同様に日本政府が掲げる「国別・品目別輸出戦略」に沿った事業展開を進めることで、今後は輸入だけではなく、国内の農産物の輸出が加わりさらなる成長が見込めるものと考えています。

金井 一方で2017年度は、両事業の成長リスク要因も明らかになり、その対策にも注力しました。アジア食グローバル事業では、米国での物流関連の費用が上昇したために販管費が増加し、増収減益となりました。今後、抜本的な業務改革を断行し、AIの導入や倉庫の機械化などの省力化技術を導入して解決を図るとともに、北米以外のエリアでも日本食の浸透度の高まりを確実に収益化していきます。

 農水産商社事業では、シトラス及びトロピカル商材等が10数年に一度の品質不良と原価高騰サイクルに見舞われました。好景気が続いて業界全体が強気になり、輸入過多に陥ったことによる原価高騰と販売価格の暴落により収益性が大幅に悪化しました。今回はそれがほぼ全てのカテゴリーで起きましたが、2018年は年初から持ち直しつつあります。

 2018年12月期を起点とした3ヵ年の中期経営計画では、既存事業の安定成長のみで2020年度に売上高2,290億円、営業利益90億円を確保し、これら既存事業の安定成長を前提に新規事業の「種まき」「育成」を進め、さらなる売上・利益の上積みを図っていきます。

── 株主還元のお考えをお聞かせください。

洲崎 将来の事業展開と財務体質強化のための内部留保を確保しつつ、株主の皆様への利益還元を経営の最重要課題の1つとして位置付けております。

 また、今年度より株主優待制度を導入しております。当社グループが運営する商品購入サイトで利用できるクーポンを贈呈する内容となっており、当社グループの事業展開へのご理解を深めていただく一助となればと考えております。
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