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2018-07-17

独自のビジネスモデルでリユース業界のトップを目指す――株式会社SOU 代表取締役社長 嵜本 晋輔

株式会社SOU
証券コード 9270/東証マザーズ

代表取締役社長 嵜本 晋輔
Shinsuke Sakimoto

デジタルとリアルを融合し、新たな視点からサービスを提供しているSOU。継続的な出店と優れたデータベースによって、創業からわずか6年でリユース業界トップクラスの企業へと成長した。Jリーガーから経営者へと華麗なる転身を遂げた嵜本晋輔社長に、ビジネスモデルと今後のビジョンを聞いた。

取材・文/小椋 康志 写真撮影/和田 佳久

BtoB販売にこだわることでキャッシュフローをスピーディに

―― 御社のビジネスモデルについてお聞かせください。

嵜本 当社はリユース業界では珍しくCtoBtoBのビジネスモデルにこだわっています。まずCtoBの買取ですが、およそ90%がWebによる集客です。どんなキーワードで検索されたとしても上位に露出し、競合他社と比較されたときに、お客様が求めている情報をより的確に伝えられるようにすることで競争優位性を保っています。

 こうしてデジタルの領域で勝ったら、今度は全国63店舗(2018年5月末現在)の買取拠点への送客です。しかし、送客できたとしても、店舗で接客するコンシェルジュ(鑑定士)のレベルが低ければ、せっかくの努力が水の泡となってしまいます。そこで確実にクロージングできるレベルのコンシェルジュを育成し、各店舗に配属しています。そして買い取ったものをC(一般顧客)ではなくB(小売事業者・外部業者)に売る。こうしてキャッシュフローをスピーディに回していくというのが、他社との決定的な違いです。

高額商品中心の買取に特化し、自社オークションで販売

―― 買取をするうえでこだわっていることはありますか。

嵜本 扱っている商材は時計、バッグ、ジュエリーなどのブランド品と、骨董・美術品といった高額商品中心です。いずれも鑑定難易度が高く、利益率が高い商材に注力しています。その際、コンシェルジュに必要なのは、モノを見極める鑑定眼と、お客様を見極める鑑定眼です。商品に対するお客様の思いなどを見極めて商談するような信用できるコンシェルジュであることが、お客様にとっては単なる商品知識よりも重要であると考えています。

 ですから当社では、接客スキルやマナーなどの訓練を徹底して行っています。そのため提示した査定金額が他社より低かった場合でも、「あなたの接客が気持ちいいから、あなたに売るわ」というケースが頻繁にあります。こうした親身な接客こそが顧客との信頼関係を築き、非常に高いリピート率につながっているのが当社の特長です。

―― 買い取った商品はどのように販売しているのですか。

嵜本 売上高の90%以上がBtoB販売によるものです。オークションでの販売が約6割を占めていて、基本的にはその月に買取りしたものを、次の月のオークションで販売するという方針です。現在、国内では自社のオークション会場にて、毎月定例で4日間、オークションを開催しています。毎回40~60社、日本国内の名だたるリユース事業者が集まっています。そこでは1日平均で4~5千点ほど出品され、毎月11~12億円前後の出来高を上げています。

 一般的なリユース企業はBtoC販売がメインなので、在庫回転期間は長くなりがちですが、私たちは小売事業によるBtoC販売分をあわせても平均約60日ですので、他社とは比較にならないくらい圧倒的な速さで在庫がキャッシュに変わっていきます。ですから創業以来BtoC販売にはほとんど注力していなくて、とにかくCtoBの買取とBtoBでの販売というところで差別化を図ってきました。そこが他社との違いであり、私たちの強みだといえます。

優れたデータベースを駆使してナンバーワンのリユース企業へ

―― 今後の展開についてお聞かせください。

嵜本 今後も積極的に買取店舗の出店を進め、販売では海外も含めB向けの販売を強化していきたいと考えています。そこで生み出されるデータベースに私は一番価値があると思っていますので。

 実は創業当初から、一般顧客からいつ、何を、いくらで買取し、それが1カ月後どのチャネルに売れたのかというデータを集積しています。そのデータベースが毎月更新されていますので、価格推移などを参考にして、現場でお客様に精度の高い査定金額を提示できるのです。日本で有数の一般顧客からの買取実績と日本トップクラスのオークションでの事業者への販売実績があるので、同業他社よりも優れたデータベースを保有しているという自負があります。

 現在、そのデータを「miney(マイニー)」というアプリに活用して新しい事業を生み出しています。中古市場データブックによると、ブランド品のリユース率は10%程度です。つまり約90%のブランド品はリユースされていないということです。そこで「モノの現在価値の視覚化」ということができれば、潜在的な顧客層にアプローチできるのではないかと考えています。クローゼットのなかで眠っている資産の価値が日々目減りしていくことに気づけば、リユースを利用するきっかけになるでしょう。いずれは年間で数千億円以上の資産登録が進み、その1~2%を買取できれば大きなお金が動きます。またそのデータを蓄積し利用することで事業の幅もさらに広がると考えています。

 また、昨年の3月にダイヤモンドの香港オークションをスタートしたことで、より質の高い販路を持っている参加者とのパイプができました。BtoB販売の落札額が上がることで、粗利が高められるような状況になっています。いずれは買取のリアル店舗の海外展開、そしてCtoBtoBという私たち独自のビジネスモデルを海外にも広めていきたいです。日本だけでは成長できる範囲が限られていますので、売上の桁を1桁上げるには、世界を見ていかないといけないでしょう。これまでの買取・販売のノウハウやそこで得てきたデータを活用できれば、世界ナンバーワンのリユース企業になれると思っています。
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