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2019-04-16

人気コンテンツが豊富なマンガアプリ事業で世界が認めるインターネットサービスを創る――株式会社Amazia 代表取締役社長 佐久間 亮輔

株式会社Amazia
証券コード 4424/東証マザーズ

代表取締役社長 佐久間 亮輔
Ryosuke Sakuma

マンガ雑誌の発行部数が減少傾向にある一方で、スマホやタブレット端末向けの基本無料のマンガアプリ事業で急成長しているのがAmaziaだ。広範なユーザー層を獲得している同社の佐久間亮輔社長にサービスの強みと今後の成長戦略を聞いた。

取材・文/大西 洋平 写真撮影/和田 佳久

ライトユーザーを取り込み「広告+課金」で収益化

―― 事業概要をお教えください。

佐久間 2009年10月に設立した当社は、「世界にチャレンジするインターネットサービスを創る」という経営理念を掲げ、現在はマンガアプリ事業に注力しています。主力ビジネスは、「マンガBANG!」と「マンガEpic!」の2つです。

 「マンガBANG!」は多数の人気作品が読める国内最大級のマンガアプリで、基本無料のフリーミアムモデル(無料サービスで集客し、その一部の人に有料サービスの利用を見込む事業構造)になっています。多くの作品を無料で気軽に読めることによって、頻繁に利用するアクティブユーザーを増やしやすい仕組みになっています。そして、広告収入とともにヘビーユーザーの課金によって、マネタイズ(収益化)を図っているのが特徴です。

 一方、「マンガEpic!」はユーザーが無料でマンガを自由に投稿できるサービスです。投稿された作品をウェブサイトやアプリを通じて公開することで、デビュー前の有望作家を発掘・育成するのが狙いです。

――他社に対する強みは何ですか?

佐久間 ライトユーザー層に受け入れられやすいビジネスモデルになっていることです。原則として、1日当たり8話(コミックス約1巻分)を無料で読めます。翌日にもまた新たに無料で読めるので、気軽な感覚で“スキマ時間”にアクセスしやすいわけです。

 また、豊富な作品数を誇っていることも差別化につながっています。出版社系のコミックアプリは自社で抱える作品のみを取り扱うことが中心ですが、当社にはそういった制約がなく、幅広く横断的に取り扱っています。ユーザー基盤やこれまでの販売実績などが評価されて、様々な出版社からより多くの作品を獲得し、プラットフォーム型のビジネスを展開しているわけです。

 先にも述べたように、「広告+課金」という収益モデルも、広告収入のみに依存する無料コミックサービスや、課金収入だけの電子書店に対する強みです。加えて、創業当初からアプリ開発力に強みを有してきました。企画・開発・運営を一貫して社内で手掛けており、UI(ユーザーインターフェイス)とUX(ユーザーエクスペリエンス)においても差別化が図られています。

3つの成長戦略を推進し海外展開にも取り組む

―― 足元の業績と今後の成長戦略についてもご説明いただけますか?

佐久間 昨年、無許可で違法にマンガを配信する海賊版サイトの問題が表面化しました。当時は影響を受けたものの、こうしたサイトは閉鎖に追い込まれ、出版社側でも対策を講じるようになっています。その結果、当社の売上高ならびにMAU(月間アクティブユーザー数)はともに堅調な伸びを示しています。特に1人当たりの広告収益が伸びており、売上高や営業利益に貢献しています。

 最近、電車の中でコミック雑誌を読む人をほとんど見なくなったように、その発行部数は大幅に減っています。代わって頻繁に目にするようになったのが、スマートフォンやタブレット端末でマンガを読んでいる人たちです。こうした世の中の変化とともに、電子書籍市場は着実に拡大していますし、無料マンガアプリの広告市場も急成長中です。

 このような背景を踏まえて、当社は3つの成長戦略を打ち出しています。その1つは「マンガBANG!」の拡大で、人気作品の配信はもとより、ウェブ展開やマンガ派生作品の配信などを通じてさらなるユーザーの獲得を推進します。2019年9月期の予想値で24.8億円というのが同事業における現状の売上高ですが、近い将来には100億円を超える規模まで拡大するポテンシャルがあると考えています。

 2つ目の成長戦略は、IP(自社著作権所有作品)の創出・展開です。半オリジナル作品の制作・配信に力を入れるとともに、出版社の協力も得ながら「マンガEpic!」で発掘した有望新人作家の育成も進めたいと思います。

 3つ目は、フリーミアムモデルによるマンガのアプリサービスを海外でも展開していくことです。アニメと比べれば、日本のマンガはまだまだ海外市場を開拓できておらず、それだけ成長の余地が大きいと言えます。とはいえ、いきなり有料サービスではハードルが高く、当社は日本で展開してきたフリーミアムモデルのほうが馴染みやすいと捉えています。

 さらに先を見据えれば、マンガ事業で培ったノウハウや獲得したユーザー層を活用することも考えていきたいと思っています。マンガ事業で確固たる地位を確立したうえで、そのユーザー基盤を転用する形で新規事業への進出を図り、収益機会のいっそうの拡大をめざします。

――上場した理由を教えてください。

佐久間 設立当初は株式市場への上場を念頭に置いていませんでした。最初に申し上げた経営理念の通り、世界で認められる日本発のインターネットサービスを創り出すことだけを追求していたわけです。しかしながら、マンガアプリ事業が順調に拡大してきた今、いち早くこの分野で当社のポジションを確立させ、100億円の売上を現実のものとするためにも株式を公開すべきとの結論に達しました。調達した資金は当社のサービスの知名度をさらに高めるための広告宣伝費や人材採用などに充てるつもりです。

―― 株主還元についてはどのようなお考えでしょうか?

佐久間 先にも述べた成長戦略を進めるうえでも、まだまだ当社は先行投資が必要な状況にあります。配当も重要な株主還元の一つと認識していますが、当面は事業拡大による利益成長を追求し、然るべきタイミングで安定的な配当のお支払いを検討していきたいと思います。
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