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2019-04-23

クラウド型POSレジにより中規模事業者の店舗運営を支援――株式会社スマレジ 代表取締役 山本 博士

株式会社スマレジ
証券コード 4431/東証マザーズ

代表取締役 山本 博士
Hiroshi Yamamoto

中規模事業者をメインターゲットとして、スマホやタブレットで扱えるクラウド型POSレジを提供するスマレジ。軽減税率制度による特需が見込めるビジネスを展開する同社の山本博士代表取締役に、特需の先を見据えた成長戦略を聞いた。

取材・文/山本 信幸 写真撮影/和田 佳久

どこにいても複数店舗をリアルタイムに管理できる

―― 御社の事業概要について教えてください。

山本 社名に“レジ”とついている通り、レジスター(レジ)に関する事業だというのはご想像がつくと思いますが、そのなかでもクラウドPOSレジというサービスを展開しています。

―― クラウドPOSレジは、私たちが普段店舗で目にするレジスターとは違うものなのですか。

山本 レジは大きく2つに分けることができます。小規模な店舗で使われているのは、売れた商品の種類や数量、金額を計算、記録する機能を持ったキャッシュレジスターが多く、記録は紙やディスプレーの表示で見ることができます。このタイプでは、レジを締めた後に記録を見ながらパソコンに入力して販売データを残す作業が必要になります。スーパーやコンビニに導入されているのはPOSレジで、コンピューターが内蔵されているため、POS(point of sales=販売時点情報管理)の名前通り、販売情報をリアルタイムで記録して管理・活用することができます。キャッシュレジスターの価格は数万円から20万円程度ですが、POSレジになると50万円から200万円程度になります。

 当社が提供するクラウドPOSレジは、汎用のタブレットやスマートフォンを使い、インターネットを経由して、売上をリアルタイムにクラウド上に記録できるものです。オーナー様は、どこにいてもスマートフォンなどで全店舗の売上を確認することができます。初期費用は20万円から40万円の範囲に収まるので、POSレジの中では安価に導入できるところが特徴です。

 これまでのレジ、POSレジ業界は電機メーカーのハードビジネスでしたが、私たちはレジの本質はハードではなく、店頭決済システムおよびその集約データにあると考え、開発を進めました。

―― クラウドPOSレジの対象となるのはどんな規模の店舗ですか。

山本 小売業、飲食・サービス業を大規模(40店舗以上)、中規模(2〜39店舗)、小規模(1店舗)に分類すると、中規模の事業者がターゲット層になります。例えば1店舗を経営しているオーナー様が2店舗目、3店舗目をオープンさせるためにIT投資をしてPOSレジのような情報システムを導入したいという需要に応えています。既存のレジを置き換えるというより、新規開店や新規導入時にスマレジを選ぶケースが多いですね。

レジ機能にとどまらない小売店向けサービスに強み

―― 競合他社に比べて「スマレジ」が優れている点はどこでしょうか。

山本 小売店向けと飲食店向けの両方に実績がある点です。飲食店向けでは他社と競合することがあるのですが、雑貨・アパレル・家具のような小売店向けではほとんどありません。飲食店向けのシステムはお客様から注文を取り、料理を提供して会計するというシンプルな流れなので参入しやすいのだと思います。

 小売店向けでは、会計だけでなく、その手前にある商品管理が大きな仕事の一つです。商品によってはバーコードでの管理ができず、一つひとつに商品名や値札、商品コードを付け、年度末には棚卸しをしなければなりません。アパレルなら季節商品の管理も必要です。小売店が必要とする在庫・顧客管理などのバックヤード業務、売上データの分析など、店舗運営に欠かせないあらゆる機能を備え、顧客の競争力強化に寄与するサービスを提供できる点が当社の強みです。

―― クラウド型会計システムなどとも連携を始めていますね。

山本 「スマレジ」のアプリでは、売上データをクラウドで管理しています。そのため、お客様がすでに利用されているクラウド型の基幹システムとの連携も容易です。また、アプリは自動でアップデートされるので、常に最新の状態で利用できます。

――「スマレジ」の登録店舗数や取扱実績について教えてください。

山本 2014年7月に基本機能を無料で提供し、追加機能を有料化する“フリーミアムモデル”に転換後、16年4月時点で約1万9000店舗、17年4月時点で約3万6000店舗、18年10月時点では約5万9000店舗と、登録店舗数は順調に伸びています。業種の内訳としては小売と飲食が多く、それぞれ48%と32%という割合です。

 「スマレジ」はサブスクリプション型(定額制)ビジネスですが、解約率は0.82%にとどまっています。新規契約の大半が翌年度以降も売上に貢献し、安定性と成長性を両立させることができる点が大きな特徴です。累積取扱金額も18年3月には1兆円を突破しました。累積取扱金額に比例して販売データが蓄積されていくので、将来は販売分析や顧客の動向分析に活用できるでしょう。

「スマレジ4.0」で外部と連携顧客ニーズに応えて競争力強化

―― どのような成長戦略を描いていますか。

山本 10月から導入される予定の軽減税率制度については、既存店レジの入れ替えが一斉に起こると見込まれているので、特需になると思います。

 成長戦略としては、スマレジが対応しきれていない顧客ニーズに応えるために「スマレジ4.0」をリリースします。スマレジを外部事業者に公開し、外部事業者による機能開発を可能とするもので、レジによる販売以外の販売データを蓄積・管理することができるようになります。

―― 株主還元についてはどうお考えですか。

山本 まずは調達した資金で成長につなげていきたいと思っています。その先では配当も前向きに考えていきます。
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