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2016-06-02

積極果敢にM&A戦略を駆使し、輸入車販売で異例の成長を遂げる──株式会社ウイルプラスホールディングス 代表取締役社長 成瀬 隆章

株式会社ウイルプラスホールディングス
証券コード 3538/JASDAQスタンダード

代表取締役社長
成瀬 隆章 Takaaki Naruse

輸入車の販売ディーラーと聞けば、新規公開企業とはなかなかイメージが重ならない旧来型のビジネスを連想するかもしれない。だが、ウイルプラスホールディングスは積極的なM&Aと独自のノウハウを用いた人材教育で買収企業の再生を果たし、設立から9年足らずで急成長を遂げてきた。

(取材・文/大西 洋平 写真撮影/和田 佳久)

国内自動車販売は不振でも
輸入車シェアは着実に拡大

――御社のビジネスモデルは、既存のものとどういった点で一線を画しているのでしょうか?

成瀬 輸入車販売という古い業界を一新すべく、2007年10月の創業以来、積極的なM&Aによる成長戦略を貫いています。厳しい経営を強いられてきた輸入車販売ディーラーを中心に買収を繰り返し、それぞれの事業再生を行いながらウイルプラスグループ全体での成長を図っていくという戦略です。輸入車販売業界において当社のような創業10年未満の会社はごくわずかですが、速やかに業界3位内までシェアを拡大させることを目標に掲げています。

 2008年には、フィアット・アルファロメオ・アバルト、クライスラー・ジープの販売で国内トップのシェアを誇り、アメリカ車においても全国有数の正規ディーラーであるチェッカーモータースを子会社化しました。2009年には、BMWとMINIの事業を買収したグループ会社のウイルプラスモトーレンが正規ディーラーとして販売をスタート。そして2014年4月には、1954年創業という業界トップクラスの歴史と、ボルボのディーラーとして随一の販売実績を誇る帝欧オートを傘下に収めています。その結果、現時点で当社グループの輸入車販売網を計8ブランドにまで拡張しています。

――日本国内においては自動車の販売台数自体が頭打ち気味になっているようですが、輸入車についてはどのように展望されているのでしょうか?

成瀬 確かに、国内の自動車販売台数は少子高齢化の進行に伴って縮小傾向にあります。ところが、そういった状況下であっても輸入車のシェアが全体の約10%にまで伸びてきているのが現実です。これは日本に限ったことではなく、自国メーカーが圧倒的に強そうな印象のあるドイツにおいても、輸入車が30%程度のシェアを獲得しています。海外メーカーが日本人好みの小型車を開発するようになったことや、国産車と輸入車の垣根がなくなってきたことなどがその背景にあるかと思われます。

5年後には、今期予想の
約2.5倍の売上をめざす

――これまでの業績の推移、および今後の見通しについてご説明願います。

成瀬 足元で売上高は右肩上がりで推移してきましたし、店舗数も順調に増えています。ただ、ここ2年間はジャスダック市場への上場準備のために内部統制強化を優先し、M&A戦略を手控えてきました。しかし、今後は再び積極的に取り組んでいくことで、いっそうの成長を遂げたいと考えております。まずは規模の拡大を推進し、そのうえで着実に収益化を果たしていくことが次のステップです。

 ウイルプラスという当社の社名には、より多くのお客さまに「心を動かすサービス」を通じて、輸入車とともにある「未来 (WILL)」を提案し、「プラスアルファの喜び(PLUS)」を提供するとの思いが込められています。特に輸入車は単なる移動手段にとどまらず、所有すること自体がプラスアルファの満足感をもたらすからです。そして当社の強みは、M&Aで傘下に収めた企業の社員に徹底した教育を施し、こうした当社の思想を浸透させて事業の再生を果たせることにあります。

 先々では消費税引き上げ後の影響などを懸念する声も囁かれていますし、自動運転や電気自動車の普及などといった変革の波も押し寄せてきています。しかし、私はそういった環境の変化にこそ、大きなチャンスが潜んでいると考えます。たとえば2008年9月のリーマンショック直後がまさにその典型で、景気が悪くなっている局面は、有利にM&Aを進める絶好のタイミングとなってきます。

 一方、これまでは輸入車の需要が相対的に高い首都圏や設立の地である福岡県に的を絞って集中的に店舗展開するドミナント戦略を用いてきました。しかし、今後は未進出地域の政令指定都市への出店も進めていきます。また、すでに中古車の買い取り・販売事業にも手を広げていますし、車検をはじめとする車体の整備や自動車保険の販売にも力を入れる方針です。

 とにかく自動車のことなら、当社グループ内においてワンストップで応えられる体制を整え、お客さまの満足度を向上させていきたいと考えています。こうした諸策を進めたうえで、2016年6月期の売上高予想201億円、経常利益率予想3.8%に対し、2021年6月期には売上高500億円、経常利益率5%の達成をめざします。

とにかく成長を遂げる
企業だと認識してほしい

――株主還元については、どのように考えていますか?

成瀬 配当性向15%を目安に、2016年6月期の年間配当は28円を計画しています。また、それ以上に会社として大きく成長していくことによって、株主のみなさまのご期待に応えたいと考えています。

「100年にわたって繁栄が続く会社を作りたい」と思って当社を設立しました。株主や投資家のみなさまにも、「とにかく成長する会社だ」というイメージを抱いていただけるよう、今後も積極的に規模の拡大を進めてまいります。

 その際、カギとなるのは、M&Aによって新たに加わった人たちの成長でしょう。適切な教育を行えば、誰でもトップセールスを達成できるというのが私の持論。当社グループの一員としてめざすことを共有化し、ともに成長していくことが重要です。当社はこれまで培ってきたノウハウを通じて、人を育てることに強い自信を持っています。今後もM&Aで規模を拡大させながら人材を育て、輸入車ディーラーとして他に類を見ない成長を遂げてまいりたいと思います。
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