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2016-07-13

「終わりなき成長」を続け、リーディング企業を目指す──株式会社エボラブルアジア 代表取締役社長 吉村 英毅

株式会社エボラブルアジア
証券コード 6191/東証マザーズ

代表取締役社長
吉村 英毅 Hideki Yoshimura

LCCの参入により価格競争が激化する国内航空業界。国内航空券市場のガリバー企業を目指すエボラブルアジアは、直販とOEM販売の両輪でトップシェアを一段と拡大しつつ、オフショア開発や訪日旅行という「関連分野」にも経営資源を投入する。

(取材・文/山本 信幸 写真撮影/和田 佳久)

国内航空券販売から新事業が生まれた

――社長は東京大学在学中にインターネット上だけで取引を行うオンライン旅行会社(OTA)を創業していますね。

吉村 2003年にValcomを創業し、2004年からオンライン旅行事業に参入しました。1995年ごろからインターネットと旅行は親和性が高いと言われていたのですが、創業時点では旅行会社は店舗営業が中心で、オンライン系の大手は存在していませんでした。しかし自社販売だけでは頭打ち気味となったため、2005年ごろから他社へ旅行コンテンツのOEM提供を始めたことで軌道に乗り、2007年に旅キャピタルを共同創業、2013年にエボラブルアジアに商号変更しました。OTA業界の中でも当社は、国内線の航空券販売を主力としています。また現在の販路は「TRIPSTAR」等の直販サイトの他に、約350社に旅行コンテンツをOEM提供しています。

――国内線の航空券販売の分野には、ライバルが存在するのでしょうか。

吉村 国内宿泊は楽天トラベルやじゃらん、海外航空券はHIS、旅行ツアーはJTBというようなガリバーが存在しますが、国内航空券には存在しません。OTAで唯一JALグループ、ANAグループ、スカイマーク、LCC(格安航空会社)など国内全航空会社グループと契約している当社は、ガリバーを目指せる位置にいるトッププレーヤーです。

――主力のオンライン旅行事業と、他の事業であるITオフショア開発事業、訪日旅行事業とはどのような関連があるのでしょうか。

吉村 オンライン旅行事業のサービスのブラッシュアップでは、多くの場合システム開発を伴います。以前は東京で自社開発していたのですが、開発速度がボトルネックになっていて、やりたいことが迅速にできない状況に陥っていました。そこで海外での開発を検討し、コストとクオリティのバランスが際立っていたベトナムに決めました。2011年からベトナムでの開発を始めたのですが、開発者の能力がとても高いため、ITオフショア開発の拠点として活用することを考えました。訪日旅行事業については、ITオフショア開発事業を展開する中で外国の人たちの訪日意欲が高いことがわかり、訪日観光客に向けて国内航空券を販売するビジネスを立ち上げたのです。

赤字・炎上リスクが低い開発モデルを採用

――ITオフショア開発事業では受託ではなくラボ型開発に特化していますね。

吉村 ラボ型開発は当社が提供した開発チームにクライアントのプロジェクトマネジャーが直接作業依頼を出したり進捗管理を行ったりする開発手法です。オフショア開発が失敗する原因の多くは、クライアントが開発状況を把握できずブラックボックス化してしまうためですが、ラボ型開発にはその心配がありません。

 ラボ型開発モデルは、ビジネスモデル上、当社にも3つのメリットがあります。1つ目はベトナムには約500人の開発者がいますが、必ずどれかのプロジェクトに属しており稼働率100%であること。新たなクライアントからプロジェクトを受注すると新規採用した人材で新しいチームを立ち上げるため、稼働率が常に100%になるわけです。2つ目は当社が開発の責任を負わないので赤字リスク・炎上(納品のめどが立たない)リスクがゼロであることです。3つ目はストック型のビジネスであることです。ウェブサービス会社では一つのプロジェクトが終わると次のプロジェクトが始まるために終わりがなく、常に当社のチームを使っていただけるので受注の波がなく、収益を上げ続けることができます。

――訪日旅行事業の展開は?

吉村 訪日旅行事業ではアジアを中心とする観光客へ日本国内の移動に必要な国内航空券を販売します。当社が表に出るのではなく、旅行者が閲覧する海外旅行サイトにOEM提供することを主眼に置いています。

3事業分野の市場とも2ケタ成長が見込める

――3事業の市場環境と御社の売上高に対する構成比率を教えてください。

吉村 主力のオンライン旅行事業の市場規模(2015年度)は2兆4907億円(年率26%成長)で、オンライン航空券は2,342億円を占め、そのうち196億円を当社が扱いました。2016年9月期の取扱高は約225億円を見込み、2020年頃には1,000億円を目指します。ITオフショア開発事業の市場は1,000億円規模(年率17.8%成長)ですが、アメリカのオフショア比率が10%以上であることから、国内の市場規模約10兆円の10%に相当する1兆円規模までは拡大の余地があります。訪日旅行事業は約3兆5,000億円規模(年率71.5%成長)で2020年までに急激な拡大が予測されています。

 事業割合はオンライン旅行事業8割、ITオフショア開発事業2割で、訪日旅行事業は今後に期待しています。

――吉村社長が会社を経営する上で重視していることは何でしょう。

吉村 「終わりなき成長」です。当社はアジアを代表するリーディングカンパニーを目指し、アジア経済圏が世界経済の中心になっていく過程で起こる変化をビジネスチャンスと捉えて成長を続けたい。そのことにより私も仲間たちも常に新しい景色を見たり、成長の果実を享受することができるのです。

――株主還元策は、どうお考えですか。

吉村 個人投資家の皆様に当社の株を買っていただけるよう、7月31日時点で1対3の株式分割を実施します。また当社オリジナル航空券などを提供するポイント制の株主優待制度「プレミアム優待倶楽部」の導入を決めました。配当についても社内で議論を重ねています。
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