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2016-09-21

高度な「カット」「小分け」技術で豆腐製品の新市場を開拓──株式会社やまみ 代表取締役社長 山名 清

株式会社やまみ
証券コード 2820/JASDAQスタンダード

代表取締役社長
山名 清 Kiyoshi Yamana

豆腐とその関連製品を製造するやまみは、地元広島を中心とした西日本エリアに大きなシェアを持ち、東海エリアにも進出した。そして上場を機に新たな中期経営計画を策定した。山名清社長に同社の強みと中経で定めた最終年度売上高130億円達成の成長戦略を聞いた。

(取材・文/山本 信幸 写真撮影/和田 佳久)

製造工程を機械化し、顧客ニーズを実現


――創業の経緯を教えてください。

山名 当社は1975年、青果卸会社・三協青果(広島県尾道市)の子会社・有限会社やまみとして創業しました。創立当初は野菜のパック詰めを主な事業とする会社でしたが、1978年に地元の豆腐製造業者から事業譲渡を受け、豆腐製造販売業に進出しました。

 1982年に豆腐製造工場を買い取り、他社に先駆けて豆腐製造ラインを機械化し、2000年には自動製造ラインの導入に踏み切りました。同時に業容の拡大を図る目的で「株式会社やまみ」に改組。現在の事業は豆腐とその関連製品である厚揚げ、油揚げ等の製造販売です。

――なぜ豆腐製品に着目したのですか。

山名 私は、以前から自社がメーカーとなって付加価値の高い商品を製造したいという強い思いを抱いていました。当時、豆腐製造は型崩れしやすく大量生産には不向きと考えられていたため、その製造は地元の零細業者が担っていました。そこで、私は豆腐製造の技術を機械化し高付加価値商品として提供すること、また、お客さまの店舗へ商品を直接配送するトラックの積載率を上げることで豆腐製造の業容拡大のビジネスチャンスがあるという目算があったからです。

――御社の強みを教えてください。

山名 強みは二つあります。まず、先ほども申し上げた通り、他社に先駆けて豆腐製造の機械化を進めたこと。機械化は前例がなく困難も多かったのですが、2004年以降は厚揚げや油揚げの全自動ラインも稼働させることができました。豆腐の製造から水切り、揚げ、冷却、包装・箱詰めまでの工程を完全自動化したのです。また、滋賀県甲賀市に関西・東海地方の市場を開拓する戦略拠点として関西工場を建設し、2013年6月期の売上高は61億3,000万円(2012年6月期同53億5,100万円)となり、広島県内ではトップ、西日本でもトップタイの規模となりました。

――もう一つの強みとは?

山名 お客さまが望む商品を、他社がまねできないレベルで提供したことです。お客さまのライフスタイルが変化したことから、豆腐を3連パックに小分けした使い切り型、少量の食べ切り型の商品やカット済の「切れてる豆腐」「刻み揚げ」など使い勝手を追求した商品を開発しました。「小分け」と「カット」は高度な技術が要求されるため、当社の得意分野となっています。

今期売上高100億円達成、3年後は130億円を目指す


――売上高100億円達成が視野に入ってきましたね。

山名 2016年6月期の売上高は95億円(営業利益4億3,000万円)、2017年6月期は104億円(同10億3,600万円)を見込んでいます。売上高100億円は当社にとって大きな目標でしたが、そこで気を抜かず、2017年6月期から2019年6月期までの3カ年を対象とする「中期経営計画」を策定しました。

――中期経営計画ではどのような事業戦略で臨むのでしょう。

山名 当社はすでに機械化により作業員の手が触れる部分を限定したり、完全自動化や機械による加熱冷却殺菌処理を行うことで実現した高いレベルの衛生的な製品、短時間で大量生産が可能なラインを導入することによる価格競争力のある製品を提供しています。環境面でも配慮を怠らず、これまで廃棄物として焼却処分していた工場の発生物(余剰汚泥や廃棄物)をメタン発酵させバイオマス燃料を製造するゴミ・ゼロエミッション設備を稼働させています。

 また、安心・安全な製品を安定的に供給する体制の整備を継続的に行い、原則としてリソースを既存事業に集中します。特に①食品の安全衛生管理、②業界トップクラスの設備投資を行うことによる事業規模の拡大、③業務用豆腐の製造販売、④やりがいのある職場づくりによる人材の確保・育成の4点に注力します。食品の安全衛生管理は従来より第一に考えていることですが、豆腐、厚揚げ、油揚げは食品の中でも比較的賞味期限の短い日配品でクレームが発生しやすい製品のため、品質保証室を中心に全ての製品のサンプルチェックを行うなど万全の体制で臨んでいます。食品加工業や外食業向けの業務用豆腐市場は、流通業者向け市場に比較して競争が少なく競合他社が本格的に手がけていない領域のため、本格参入する価値があると判断しています。中期経営計画の最終年度の2019年6月期は売上高130億円(同17億5,000万円)を目指します。

プレーヤーの淘汰時代に対応し、業務用製品を強化


――今後、業界はどのように変化していくのでしょうか。

山名 豆腐の国内市場規模は6,000億円と推計されており、今後も市場は安定して推移するでしょう。業界のプレイヤーは全国に展開し大規模小売チェーン店との取引ができる大手数社と、地域で固定客を確保している特徴ある中小事業者に集約されていくと予想しています。

――長期目標として売上高600億円を想定していますね。

山名 それは私の夢です。達成時期を定めているわけではありませんが、今回の中期経営計画期間中に業務用豆腐の拡販、非小売り系顧客の獲得等を進め将来、市場の10%程度を獲得したいと考えています。

――株主還元に対する考え方を教えてください。

山名 剰余金は生産ラインの増強などの成長投資に回す一方で、継続性・安定性を考慮しながら株主さまへ積極的に利益還元を行います。今期の配当は1株当たり20円を予定しています。
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