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2016-10-03

デジタルマーケティングとテクノロジーの両輪で成長──株式会社デジタルアイデンティティ 代表取締役社長CEO 中村 慶郎

株式会社デジタルアイデンティティ
証券コード 6533/東証マザーズ

代表取締役社長CEO
中村 慶郎 Yoshiro Nakamura

オリジナルメソッドによるPDCA運用により、費用対効果の高い広告運用にこだわるデジタルアイデンティティ。さらに、チャットアプリという自社開発プラットフォームで新市場を開拓。戦略的な視点を持つ中村慶郎社長に、同社の強みと今後のビジョンを聞いた。

(取材・文/上條 昌史 写真撮影/鈴木 康史)

いまだ成長し続けているデジタルマーケティングで起業


――社長のご経歴を見ると、起業自体がかなり戦略的ですね。

中村 野村證券に入社した後、M&Aに関心があって外資系の投資銀行で経験を積み、キャリアアップのためにロンドン大学大学院に留学しMBAを取得。起業経営学のクラスで起業家たちの話を直に聞き、自らビジネスを起こしそのビジネスの拡大を通じて社会貢献する、という彼らの情熱に打たれ、自分も起業しようと決意しました。

 その後、実業を学ぶために日本ロレアルに入社。米系ブランド化粧品のマーケティングを担当していた時、インターネット広告に出会いました。費用対効果を明確に可視化できない広告媒体が多い中、インターネット広告は費用対効果を明確に数値で計測可能でした。私は金融出身のため、費用対効果(ROI)が曖昧なものへの投資に違和感があり、広告主として広告費の投資判断をする際に広告費の費用対効果が明確なインターネット広告はとても魅力的に思いました。遅まきながら調べてみると、インターネット広告市場は二ケタ成長を続けており、且つ巨額な宣伝広告費を持つ日本ロレアルでもインターネット広告の占める割合はまだ僅かでした。起業するならここだと考えたのです。

アイデンティティ設計により、効率的なPDCA運用が可能に


――事業内容と強みを教えてください。

中村 主力の事業はデジタルマーケティング事業です。起業の理由からもわかるように、当社は費用対効果、つまり広告運用の効果に徹底的にこだわっています。そのため、すべての施策で効率的なPDCA運用を実現する、オリジナルメソッド「アイデンティティ設計(ID設計)」を構築しました。この戦略立案が当社の優位性になっています。

 たとえば、掃除ロボットのマーケティングを受託した場合、Googleの検索キーワードを軸に、ユーザー属性を洗い出し、詳細なマッピングを行います。すでに行動意欲が高く、商材を想起している層にはリスティング広告やSEO(検索エンジン最適化)などの施策を打ち、商品の詳細条件などを訴求します。反対に行動意欲が低く、商材を想起していない層には、純広告やソーシャルメディア広告を使い、共感や提案を訴求します。

 このようにユーザー属性ごとに施策、訴求の仮説立てを行った上でプランを実行するため、とても効率的なPDCA運用が可能になるのです。また当社では、実務ディレクションに注力するアドプランナーという部署を設け、コンサルタントを改善対応に完全注力させているため、「改善に充てる時間がない」というありがちな課題も克服しています。

 さらに、運用型広告、SEOコンサルティング、クリエイティブサービスをはじめとした、デジタルマーケティング施策のワンストップソリューション提供によりお客様のニーズに応えられるのも、当社の強みです。

――もう一つの事業では、新市場を開拓されていますね。

中村 ライフテクノロジー事業です。テクノロジーとマーケティングを融合して、専門家と一般ユーザーをつなぐプラットフォームを構築。その第一弾としてチャット占いアプリ「ウラーラ」を展開し、すでに国内No.1の占いチャットアプリになっています。

 これまでの占いアプリは、占い師が原稿を書くコンテンツアプリでしたが、「ウラーラ」は一般ユーザーがリアルタイムで占い師に相談ができるアプリで、1文字ごとに課金するシステム。約300名の占い師が在籍し、鑑定数は26万件(2016年6月時点)を超えています。当社はコンテンツプロバイダではなく、あくまでもプラットボームのプロバイダ。占いは1兆円と言われる巨大な市場なので、占いからスタートしたのです。

事業に精通した人材を揃え「質の時代」に対応する


――経営陣にも強みがあるそうですね。

中村 当社のバックボーンを形成する経営陣にも強みがあります。COOの佐藤亨樹は広告代理店の大広の出身で、彼がいたからこそマーケティング事業で起業が可能になりました。取締役の石田孝之はアイレップ出身で、リスティング広告やSEOが日本上陸した黎明期から活躍していた人物。同じく取締役の鈴木謙司は、業界最大手であるサイバーエージェントで当時最短で営業局長に就任した人物。この2人を事業の両輪に、ゴールドマン・サックス社より五代儀直美を取締役CFOに迎え、ライフテクノロジー事業を管掌する取締役として、自ら数度の起業と売却を経験していた山本雄貴を迎えました。このように、当社では社長になれる実力を持つ複数の人材が、現場をしっかり見ています。


――今後の事業展開について、どのようなビジョンを持っていますか?

中村 インターネット広告市場は、現在も10%増の成長を続けており、当社が得意とする運用型広告市場は20%以上の成長を続けています。なので、営業を強化すれば売上は自然と伸びていくのですが、私たちは「いつか質の時代が来る」と考え、とことん広告運用の効果にこだわっています。その品質の高さが評価され、ほぼ紹介ベースでお客様が広がっています。デジタルマーケティング事業では、市場成長を確実に捉えて、安定的な拡大をめざします。

 ライフテクノロジー事業では、占いに限らず、医療、教育、金融、法務など、プラットフォームの横展開による収益機会の拡大を図っていく予定です。

 当社の経営方針は「創造の連鎖」。事業を通じて創造の志士を輩出し続けることにあります。積極的に再投資して自社を成長させることが、株主様の利益に繋がると考えています。
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