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2016-10-05

利用の急増が見込まれる家賃保証業務で急伸──ジェイリース株式会社 代表取締役社長 中島 拓

ジェイリース株式会社
証券コード 7187/東証マザーズ

代表取締役社長
中島 拓 Hiraku Nakashima

賃貸住宅契約時に連帯保証人を立てず、家賃保証会社を利用するケースが増えている。九州を地盤とするジェイリースはJC有志の「副業」から始まり、時を得て業績を拡大してきた。そして今、120年ぶりの民法改正という強い追い風が吹こうとしている。中島拓社長に業界の現状と同社の強みを聞いた。

(取材・文/山本 信幸 写真撮影/和田 佳久)

JCの活動の一環で家賃保証会社を設立


――家賃保証という事業は、どのような事業ですか。

中島 賃貸住宅を借りるときに求められる連帯保証人の役割を、専門の保証会社が担う事業です。入居者には連帯保証人が確保できなくても物件が借りられるというメリットがあります。不動産オーナーは従来なら入居が難しかった人にも貸せるため空室率を抑えられ、家賃滞納時には保証会社が代位弁済することで安定した家賃収入が得られます。また不動産仲介会社は貸せるチャンスが広がるために仲介料の増加が期待でき、保証会社からの事務手数料という新たな収入が得られます。

――九州でこの事業を始めようと考えたのはなぜですか。

中島 現在でこそ賃貸住宅を借りるときに家賃保証会社を利用する割合が5割を超えていますが、当社創業の2004年頃は違いました。少子化・高齢化・核家族化・定住外国人の増加が急激に進んでいて、賃貸住宅を借りたくても連帯保証人が確保できないケースが増えていました。そのため不動産オーナーは空き室が埋まらず、不動産仲介会社も手数料が得られず困っていました。家賃を保証する会社があれば解決するのですが、当時は東京、大阪、沖縄にあって九州にはなかった。そこで「ビジネスを通じてまちづくりに貢献する」という志を持った日本青年会議所(JC)の有志で「ジェイリース」をつくりました。社名の「J」には入居者、不動産オーナー、不動産仲介会社をジョイントする(つなげる)という思いを込めました。

――九州初の家賃保証会社の経営は順調だったのですか。

中島 JCには九州各県で大手といわれる不動産会社の後継者が多かったので、創業当初からジェイリースを利用してもらうことができました。人件費もほとんどなし。当社の役員は別に本業を持っていたので当初は無報酬、その後も新入社員と変わらない給料で働いていたからです。また株主が50人もいたため「監視」が厳しく、経営には高い透明度が求められました。おかげで上場に際して「公開」に対する抵抗はまったくなく、監査法人からはコンプライアンス、ガバナンスの姿勢に問題はないという評価をいただいたのですが、兼務でやっていた役員の給料が異様に安いため、黒字決算に見せかける方便ではないかと疑われるという指摘を受けました。その点を是正するとともに、私もジェイリースの経営に専念することにしました。

入居者の厳格で迅速な審査体制が強み


――競合他社と比べてジェイリースの強みはどこにあるのでしょう。

中島 当社の強みは、①地域密着型の営業体制、②きめ細かなサービスと保証体系、③厳格かつ迅速な審査と高い回収率にあります。

 まず地域密着型の営業体制についてですが、現在は事業基盤の九州はもちろん東京、大阪、名古屋の大都市にも進出しています。今後は需要の多い首都圏での営業を強化していきます。

 次に、きめ細かなサービスと保証体系については、例えば保証料支払い方法を一括、年払い、月払いのすべてを揃えたり、家賃の延滞後、オーナーに立て替え払いをする代位弁済支払い日を3営業日後とするなど素早く対応するといったことを実施しています。

 そして、最も大きな強みである厳格かつ迅速な審査と高い回収率では、入居者チェックと外部データベースによるチェックを行って貸し倒れリスクを回避したり、反社会的勢力との関わりを避けるための審査体制を確立しています。

――業績を見ると売上高は順調に伸びています。

中島 16年3月期は32億900万円、17年3月期は39億5,200万円を見込んでいます。売上・利益ともに今後順調に拡大していくでしょう。

 売上高については早期に50 億円を達成し、中長期では100億円を目指します。全国展開を完了することと売上高50億円を達成することで次のステージに上
がれると考えています。

入居者に指名される信頼関係を作りたい


――約120年ぶりの改正が予定されている新しい民法は、この業界にも大きな影響を与えますか。

中島 新しい民法の賃貸契約関連では、連帯保証人に保証の上限である極度額が設けられることになります。月10万円の家賃の保証人ではなく、例えば極度額240万円の保証人になってくださいということになるため、これまで以上に保証人のなり手が減るでしょう。

 国土交通省のアンケートでは連帯保証人を必須としているオーナーの半数が、新しい民法が施行されれば、「連帯保証人から家賃保証会社に切り替えることを検討する」と答えています。また、不動産会社が保証会社を選ぶ際に、7割近くが家賃保証会社の「経営の安定」を重視すると答えているので、当社は上場を機により透明度が高く安定した経営を行っていきます。

――事業環境は追い風ですが競争も激しくなるのではないですか。

中島 競争を勝ち抜くには入居者の皆様に「保証会社はジェイリースで」と指名されるような会社になる必要があります。それには入居者の皆様に信頼され、担当者に困りごとを何でも話してもらえる関係づくりが不可欠です。それは例えば万が一家賃が払えなくなった時、延滞後ではなく、事前にこういう理由で今月の家賃が払えないと相談してもらえるような関係です。当社は家賃保証事業を核とした「生活サポートの総合商社」を目指します。
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