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2020/02/12 07:27

新型コロナ利用の改憲推進発言に石破氏苦言

 自民党の石破茂元幹事長は新型コロナウイルス問題に乗じて党内に憲法改正に党が挙げる「緊急事態条項」を持ち出す意見が出ていることに「かえって議論の真っ当な進捗を遅らせることになる」と苦言を呈した。論理的に事を進める石破氏らしい「正論」の声がある。

 改憲議論推進について、直近では改憲推進右派団体とのつながりが深く、文部科学大臣時代には全国の国立大学学長に入学式での国会斉唱を要請するなどした下村博文自民党選対委員長の発言がある。今月1日「人権もだいじだが、公共の福祉も大事だ。(改憲)議論のきっかけにすべきではないか」などと地方での講演で語った。石破氏はこうした新型コロナウイルス問題を改憲議論に結び付けるような発言に釘を刺した。

 石破元幹事長は「我が国は現在、中国からの入国者について湖北省からの方の入国拒否としているが、同省の他にも、感染が蔓延しつつある地域へ拡大することも早急に検討すべき」と提案。

 「医師不足や対応機材の不足が深刻となっている中国への支援はさらに積極的に行わなければならない。狭隘な嫌中論より、その方がよほど国益に適う」と支援の拡充を要請している。

 そのうえで「前回、憲法改正の緊急事態条項との通底性を指摘したが、この機に乗じて緊急事態条項の議論を俎上に載せるべきものでもない。かえって議論の真っ当な進捗を遅らせることになる」とブログで発信。けん制した。

 「緊急事態条項」は戦争など国家の独立、平和を脅かす非常事態に政府に権限を集中させ、立法機能を行政府に一時的に持たせることになる。基本的人権への国家権力による制約にも大きな問題がある。特に自民党の緊急事態条項案では「緊急事態宣言の要件や手続きがあいまいで緩いことから、内閣独裁体制が出来上がる危険がある」と憲法専門家は警鐘を鳴らす。(編集担当:森高龍二)

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