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2020/08/02 09:19

脱プラで大注目の新「ストロー」。伝統技術を活かしたエシカル素材や、地域活性につながるものなど様々

脱プラで大注目の新「ストロー」。伝統技術を活かしたエシカル素材や、地域活性につながるものなど様々

スターバックスコーヒーが今年2020年までに世界中に展開する約28000店店舗から使い捨てストローを全廃することを発表している

近頃、ファストフード店やファミリーレストランなどで冷たい飲み物を頼んだときに「あれ?」と感じたことはないだろうか。そう、グラスの横にストローが添えられていないことが多いのだ。店員が付け忘れたのかなと思って尋ねてみると「当店では希望されたお客さまだけにお渡ししております」と笑顔で返答される。どうやら、忘れたわけではないらしい。令和2年7月1日から全国で一律にプラスチック製買物袋の有料化が始まったが、プラスチックストローも、まだ義務化はされていないものの、店側が自発的に店頭での配布を廃止する動きが始まっているのだ。

有名なところでは、日本でも「スタバ」の愛称で親しまれているスターバックスコーヒーが今年2020年までに世界中に展開する約28000店店舗から使い捨てストローを全廃することを発表しているし、ハンバーガーの世界チェーン・マクドナルドでも、2025年までに全世界の店舗でプラスティックストローの使用廃止を目指している。脱プラスチックストローは今や、若者の文化圏においてはとくに、義務ではなく「当たり前」になりつつあるようだ。

とはいえ、ストローがないと不便ではある。コンビニチェーン店のセブンイレブンでも、店内で販売するセブンカフェの売り場からストローを撤廃し、ストローなしでも飲めるフタを開発。どうしてもストローを使いたい人というには、「PHBH」と呼ばれる100%植物由来のバイオポリマーを使用したストローを配布するなどの対応をしているが、たかがストロー一本で二段階、三段階の手間がかかってしまうのは、顧客だけでなく、従業員にとっても負担になる。また、使い捨ての容器ならまだしも、店舗備品のグラスなど、他の客との使いまわしのものの場合、直接口をつけることをためらう人も多いのではないだろうか。

 そこで今、注目されているのが、プラスチック製の代替となる素材で作られた新しいストローだ。現在、主流として導入されている紙製だけでなく、地球環境の保全に配慮した様々な素材のものが登場している。中でも世界的にも大きな話題になっているのが、日本の住宅メーカーである株式会社アキュラホームが開発したカンナ削りの「木のストロー」だ。

 住宅メーカーとストロー。一見、何の関係もなさそうに思えるが、実は深い関係がある。同社が世界で初めて開発に成功した「木のストロー」は、木造住宅における伝統的な〝カンナ削り〟の技法を応用して作ったものなのだ。同社は2018年に発生した間伐が適宜適切になされていなかったことで被害が甚大になったことを受け、間伐材を活用した木のストローの開発に着手。12月に開発に成功し、翌2019年にはいきなり、日本初開催となったG20大阪サミット他、全ての関係閣僚会合でも採用され、世界のVIPからも称賛されるなど、大きな評価を得ている。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で一時的に普及活動が中断されていたが、7月の九州豪雨の被害を受け、普及活動を再開。2020年7月28日から8月31日までの期間、環境省が推進するプラスチック・スマートの取組の一環として渋谷に新たにオープンするMIYASHITA PARKにて開催される「EQUALAND SHIBUYA」にも参画し、エシカルアイテムの一つとして「木のストロー」を紹介するなど、意欲的に動き出している。さらに同社はエシカルパートナーの募集も開始したという。

 また、東日本大震災で被災した宮城県東松島市の被災地で大麦を栽培し、「希望の大麦プロジェクト」と題して、クラフトビールの醸造などの活動を展開しているアサヒグループHDと一般社団法人「東松島みらいとし機構」も、麦収穫後の麦わらを活用した「希望の大麦ストロー」の製造を新たに開始した。地球環境の保全だけでなく、東北復興応援や地域の活性化や雇用創出などにもつながるプロジェクトとして発展を目指している。

 紙のストローが悪いというわけではないが、無機質でデザイン性にも乏しいことは否めない。事情は理解できても、高級店などで出されると少しがっかりしてしまうかもしれない。その点、木のストローや大麦ストローなら、見た目にも温かく、高級感や特別感もある。また、環境への配慮だけでなく、その背景に「日本の伝統技術の継承」や「復興支援」などがあれば、良い話題にもなる。むしろ、プラスチックストローよりも嬉しくなるのではないだろうか。脱プラだから紙と安易に考えるのではなく、店舗のイメージに合ったものを使うことで、たかがストロー一本でも、ブランド力の向上や、イメージアップにもつながるだろう。ストローも多様性の時代なのかもしれない。(編集担当:今井慎太郎)

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