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2022/01/14 06:53

調剤薬局の倒産急増。過当競争下、「コロナ受診控え」が追い打ち。「薬価引き下げ」も影響

調剤薬局の倒産急増。過当競争下、「コロナ受診控え」が追い打ち。「薬価引き下げ」も影響

東京商工リサーチが調剤薬局の倒産について調査。倒産は過去最高を記録。多業種の参入、新型コロナ受診控えも重なり過当競争が激化。「薬価引き下げ」などが経営圧迫、倒産高止まり続く見込み。

 超高齢化社会の中で医療制度を持続可能なものとするため、これまでも様々な改革が推し進められてきた。薬漬け医療の脱却を目的に医薬の分業が進められ、医療機関から独立した調剤薬局が数多く開業してきた。しかし、規制緩和やオンライン化、またこれに伴う大手薬局チェーンやドラッグストアの調剤分野への参入も相次ぎ、現在は調剤薬局が乱立した過当競争の状態にある。2021年8月には薬局認定制度もスタートし、調剤薬局は淘汰の時代に入ったとも言われる。これまでも調剤薬局の倒産は増加傾向で推移してきたが、21年に入り調剤薬局の倒産が急増している。急増の背景にはコロナ禍での受診控えも影響しているとみられている。

 12月24日に東京商工リサーチが調剤薬局の倒産動向についてレポートを公表しているが、これによれば21年1月から11月までの「調剤薬局」の倒産は26件で過去最多を更新、前年同期比62.5%の大幅な増加となっている。このうちコロナ関連倒産は6件で全体の23.0%を占めた。04年に集計を開始してから年間の最多は17年の17件だったが、21年6月には既にこの17件を上回り年間で30件超えとなる可能性もある。全国の薬局の数は約6万店でコンビニ店の数を上回っている。倒産急増の背景をレポートは「大手チェーン店やドラッグストアの市場参入に加え、新型コロナ感染拡大で患者の受診控えも重なり、過当競争が激しさを増している」ためと分析している。

 負債総額の11月までの累計は28億9600万円で過去最大、前年同期8億4600万円と比べると242.3%の大幅な増加だ。負債10億円以上の大型案件が1件発生したほか、1000万円以上5000万円未満が17件で全体の65.3%を占め、1億円以上5億円未満が5件で構成比19.2%、前年同期比150.0%の増加など中規模のケースが多発し負債額を押し上げている。

 原因別では、「販売不振」が19件で前年同期と比べ171.4%の増加と急増しており、レポートは「大手チェーンとの熾烈な競争が続いていることを物語っている」としている。また、新型コロナの影響や乱立による過当競争だけでなく、22年度は薬価引き下げの可能性も出てきており、レポートは「22年も調剤薬局の倒産は高止まりが現実味を帯びている」、「調剤薬局の淘汰はこれから本格化し、倒産だけでなくM&Aや事業譲渡の動きも本番を迎えるだろう」と見込んでいる。(編集担当:久保田雄城)

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