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2019-04-23

システム開発業界標準ツールのアジア売上ナンバーワンパートナー――リックソフト株式会社 代表取締役 大貫 浩

リックソフト株式会社
証券コード 4429/東証マザーズ

代表取締役 大貫 浩
Hiroshi Ohnuki

システム開発において、グローバルで事実上の業界標準となっているアトラシアン社のツール。その販売パートナーとして揺るぎない地位を確立しているのがリックソフトだ。国内トップの導入実績を誇る同社の大貫浩代表取締役に今後の展望を聞いた。

取材・文/小椋 康志 写真撮影/キミヒロ

アジャイル型開発ツールの最大手の製品を提供

―― 御社の事業内容についてお聞かせください。

大貫 当社の主要サービスはすべてアトラシアン社と関係していて、ライセンス&SIサービスではアトラシアンのライセンスを仕入れて日本のお客様に販売しています。プロジェクト管理ツールや課題管理システムをベストプラクティスで提案してスムーズに導入し、きちんと使いこなせるようSI(システムインテグレーション)にも力を入れています。

 ビジネスに注力したいというお客様にはクラウドサービスを提供しています。インフラ基盤にAWS(アマゾンウェブサービス)を採用し、そこにアトラシアン製品を載せて、当社の専任技術者が運用をサポートしています。

 アトラシアン製品だけでお客様を100%満足させられるわけではありませんから、足りない部分を当社で開発し提供してきました。その中で汎用性が高いものをアトラシアンマーケットプレイスで販売しています。欧米のお客様に受け入れられるソフトウェアを開発するためリックソフトインクという子会社を作り、セールスマーケティングを行っています。

―― アトラシアン社について教えてください。

大貫 ソフトウェア開発手法には、ウォーターフォール型とアジャイル型があります。ウォーターフォール型は要件定義、設計、実装、テスト、リリースまでのサイクルを1回で行う開発手法です。効率的な開発が可能な一方で、新技術の開発という領域では競争力が損なわれる恐れがあります。

 アジャイル型はすべてのサイクルを短く設定し、市場環境の変化を受けながら要件定義を柔軟に変更する前提で順次開発する手法です。これにより、ライバル製品の出現や市場環境の変化のスピード等に対応した臨機応変な開発が可能となります。しかしその分プロジェクト管理が複雑になります。そこでプロジェクト管理ツールや課題管理システムが必要不可欠となるのですが、現在世界で最も使われているのがアトラシアン社の製品なのです。アジャイル開発チームが使用しているツールをアンケート調査したところ、アトラシアン社の「Jira」が58%で、2位と2倍以上の差で1位となっています。グローバルで見ると同社のツールを使用している企業は12万5千社以上に上り、欧米ではアトラシアン製品が業界標準のアジャイル開発ツールとなっています。

 アトラシアン社の売上高は凄い勢いで伸びており、今期は10億ドルを超えるでしょう。2015年には米ナスダックにも上場しました。当社は全世界400社以上のパートナーの中で常に10位前後にランキングされ、日本を含むアジアパシフィックでは第1位を誇っています。つまり、日本国内において同社の広がりを最も享受できる位置にいるのが当社なのです。同社の急成長の理由は先行者利益です。アジャイル型開発が始まった時点でそれが広まることを予測し、そこへフォーカスしました。それに対してライバルであったマイクロソフト社にはウォーターフォール型の既存製品がありましたからそこまで注力できなかったのでしょう。

 最初にアジャイル型開発を導入したのはIT業界やゲーム業界でしたが、現在は製造業や金融業、小売業にまで広がっています。また、IoTやロボティクスといった新たなテクノロジーによる変化は今後も加速していくでしょう。こうした新しい商品やサービスを開発している企業を陰でサポートしているのが当社ですので、業種を問わず市場を拡大していくことが可能です。

あらゆる業種・業界を価値あるツールでサポート

―― 営業活動および実績はいかがでしょうか。

大貫 大きなイベントには出展しますが、それ以外の営業プロセスは非常に少ないです。イベントや業界向けの記事でアトラシアン製品に興味を持ったお客様が当社のWebフォームからお問い合わせいただく形です。ほぼ反響営業、もしくはクチコミやアトラシアン社からの紹介という流れで成り立っています。

 アトラシアン製品はリピート率が高く、小さく入って大きく成長していくのが特徴です。なぜならば、製品自体がアジャイル型で開発されているからです。他社の製品は数年に1回目玉機能が入ったりしますが、アトラシアン製品は毎月のように少しずつバージョンアップしています。ですから更新料が50%でも多くの企業が更新するのです。その結果、取引実績が地層のように積み上がっていくストック型のビジネスになっています。今期も3Qの時点で前期の売上高を上回り、今後も右肩上がりの売上推移となっていくでしょう。

――今後の展開をお聞かせください。

大貫 今後はクラウドサービスやソフトウェア開発の売上を拡大していく方向性です。少し前まではクラウドに対するセキュリティの心配がありましたが、そのフェーズはもう終わりました。これからはクラウドを使って素早くビジネスを伸ばしていく時代ですので、クラウドサービスの伸びにも反映されるでしょう。

 ソフトウェア開発においては、海外のお客様に受け入れられる製品を開発できるようになってきたため、海外での伸び率が約50%と非常に高いです。海外で売れたものは日本国内でも売れる傾向にありますので、国内外での成長が期待できます。

―― 株主還元についてはどのような方針ですか。

大貫 IPOをしてまだ若い会社ですし、まだまだ伸びる余地があります。まずはビジネスのトップラインを伸ばすことが株主様への還元という意味では一番メリットが大きいと考えています。
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